駄菓子の「脂質」:揚げ物系駄菓子の油の質

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和菓子情報:駄菓子の「脂質」

揚げ物系駄菓子の油の質の詳細

駄菓子、特に揚げ物系の駄菓子における脂質は、その食感、風味、そして保存性に不可欠な要素です。しかし、その「質」となると、一般的に市販されている菓子類全般に言えることですが、コストと効率を重視した選択がなされる傾向にあります。

使用される油の種類

揚げ物系駄菓子に使用される油は、主に植物油脂が主流です。これは動物性油脂に比べて価格が安く、酸化しにくいという利点があるためです。具体的には、以下のような油が単独、あるいはブレンドされて使用されることが多いと考えられます。

  • 大豆油:最も一般的で安価な植物油の一つです。
  • 菜種油(キャノーラ油):比較的クセがなく、加熱にも強い性質を持っています。
  • パーム油:固まりやすく、独特の風味があるため、一部の駄菓子で使われることがあります。ただし、近年は環境問題への配慮から、使用を控える動きも見られます。
  • コーン油:こちらも一般的で安価な植物油です。

これらの油は、価格だけでなく、揚げ物のサクサクとした食感や香ばしさを出すのに適しています。しかし、これらの植物油は精製という工程を経て、本来の風味や栄養価が失われている場合がほとんどです。精製過程では、不純物を取り除くために化学薬品が使用されることもあり、これが「油の質」という観点からは懸念される点となります。

酸化とトランス脂肪酸

揚げ物系駄菓子が抱える脂質の問題として、酸化とトランス脂肪酸の生成が挙げられます。

  • 酸化:植物油は、空気に触れたり、高温で加熱されたりすると酸化します。酸化した油は風味を損なうだけでなく、過酸化脂質という有害物質を生成する可能性があります。駄菓子は大量生産され、長期間保存されることも少なくないため、酸化が進んでいる可能性も否定できません。
  • トランス脂肪酸:一部の植物油は、水素添加という加工を施すことで、常温で固まりやすい性質を持たせ、保存性を高めることができます。この水素添加の過程で、トランス脂肪酸が生成されることがあります。トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させるなど、健康への悪影響が指摘されており、近年、その使用が規制される傾向にあります。駄菓子の製造においても、コスト面から部分的に水素添加された油が使用される可能性は考えられます。

添加物との関係

揚げ物系駄菓子には、風味や色合いを良くするために、様々な添加物が使用されます。これらの添加物の中には、油との相互作用によって、風味を複雑にしたり、保存性をさらに高めるものもあります。例えば、酸化防止剤が添加されることで、酸化の進行を遅らせる効果が期待できますが、これもまた、加工された食品であることを示唆しています。

まとめ

揚げ物系駄菓子の「脂質」は、その魅力的な風味や食感を支える一方で、その「質」においては、コスト効率を重視した精製された植物油が使用されることが一般的です。これらの油は、酸化や、場合によってはトランス脂肪酸の生成といった、健康面での懸念も伴います。

駄菓子は、あくまで嗜好品であり、少量を楽しむものではありますが、その背景にある製造工程や使用される原材料について理解しておくことは、賢い消費者であるために重要と言えるでしょう。特に、成長期にある子供たちが日常的に大量に摂取することについては、保護者の注意が必要となるかもしれません。

近年、消費者の健康志向の高まりから、より高品質な油を使用したり、酸化しにくい製造方法を採用したりする動きも一部で見られますが、駄菓子というジャンルにおいては、まだ一般的とは言えないのが現状です。

揚げ物系駄菓子の脂質は、魅惑の食感を生み出す一方で、目に見えないリスクを内包している可能性も否定できません。その点に留意し、適量を楽しむことが、健康とのバランスを取る上で大切になってくるでしょう。